試合が始まってから終わるまで、ずっと同じ場所で撮っていないでしょうか。
もちろん、動けない事情があることも多いと思います。ただ、撮れる写真の種類は、立ち位置でほぼ決まってしまいます。
同じ場所に居続ければ、同じような写真ばかりが増えていきます。
私は1試合のなかで、基本的に3つの場所を行き来しています。攻撃のときと守備のときで、撮れるものがまったく違うからです。
この記事では、その3か所と、いつ移動するのかを、実際の試合の流れとあわせてお伝えします。
- 1試合のなかで使い分けている3つの撮影場所
- 相手応援席側に行くと撮れるもの、そのときのマナー
- 実際の公式戦で、どのタイミングでどう動いたかの記録
撮影場所は「選ぶ」より「決まってしまう」

中学校の公式戦で使った市民球場です。ベンチと応援席の位置関係が分かると思います。
まず前提として、少年野球の撮影場所にはほとんど自由がありません。
学校のグラウンドや球場の向きは決まっていますし、保護者が入れる範囲も決まっています。プロのカメラマンのようにフィールド内を動き回れるわけではありません。
「ベストな場所を探す」というより、「使える場所の中でどう回すか」という発想のほうが現実的です。
そのうえで私が使っているのが、次の3か所です。
| 場所 | 主に撮るもの | 使う場面 |
|---|---|---|
| ① 自陣ベンチ側の応援席 | 打席、走塁、味方ベンチの様子 | 攻撃時の拠点 |
| ② フェンスの切れ目 | 守備、投手、内野のプレー | 守備時に移動 |
| ③ 相手応援席側 | 逆方向からの打席、味方ベンチ、監督、保護者 | 試合の後半に |
拠点①:自陣ベンチ側の応援席
基本の拠点はここです。球場であれば、ベンチの上にあたる観客席になります。この場所の利点は、攻撃中の情報がすべて集まることです。
バッターボックスがよく見え、次の打者、ベンチで声を出している子、監督やコーチの指示まで、攻撃のイニングはここにいればほとんど取りこぼしがありません。
加えて、自陣側なので子どもたちとの距離が近く、動きも読みやすいという利点があります。誰が次に出てくるか分かっていれば、事前にカメラを向けて構えておけます。
逆に、ここからでは守備のプレーが遠くなります。とくに投手を正面から撮ることや、内野の動きを追うことには向いていません。だからこそ、守備のときは移動することになります。
拠点②:フェンスの切れ目を探す

息子の1つ下の代、市大会1回戦での1枚です。この球場はバックネットの脇にフェンスの切れ目があり、そこから撮影しました。ショートが一塁へ送球する場面です。
守備のイニングになったら、ネットやフェンスに邪魔されない場所を探して移動します。
金網越しでも撮れないことはありませんし、そのための技術もあります。ただ、遮るものが何もない場所から撮れるなら、そのほうが圧倒的にきれいです。
ピントも素直に合いますし、網の写り込みを気にする必要もありません。
探すコツは、バックネット寄りの、フェンスが途切れている場所です。球場によって当然違いますが、多くのグラウンドではバックフェンスの両サイドに切れ目があります。
入退場のための通路だったり、単に金網が途切れていたり。狙い目になりやすいポイントです。
ここに立てれば、投手を正面から、内野のプレーを遮蔽物なしで撮れます。守備のイニングはここを拠点にすると決めておくと、動きに迷いがなくなります。
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拠点③:勇気を出して、相手応援席側まで行く

先ほどの写真と同じ試合中に監督が選手に指示を出している瞬間です。自分のチームの応援席側では絶対に撮れない場面です。
意外と見落とされやすいのが、グラウンドの反対側です。相手チームの応援席がある側ですね。
最初は少し勇気が要ります。それでも場所が取れそうなときは、なるべく足を運ぶようにしています。理由は単純で、自陣側からでは絶対に撮れないものが撮れるからです。
- 反対方向からの打席。構えたときに選手の顔が正面から写る
- 味方ベンチの中。ヒットが出た瞬間、点が入った瞬間、ピンチのときの表情
- 監督やコーチ。子どもたちと話しながら指示を出している場面
- 応援している保護者の姿。試合を支えている大人たちの表情
試合の記録としては、これらがあるかないかで厚みがまったく変わります。プレーの写真だけを集めても、その日の空気までは残りません。
⚠️ 重要ポイント:相手側に行くときのマナー
当然ですが、そこは相手チームの応援スペースです。私はできるだけ後ろのほうで撮るようにしています。応援している方の視界をさえぎる場所には立たないこと。三脚や荷物を広げないこと。そして、相手チームの子どもや保護者を意図せず撮ってしまわないよう、カメラを向ける方向にも気を配ります。譲っていただく立場だという意識があれば、迷惑になることはまずありません。
いつ動くか|移動は攻守交替の合間に
場所を決めても、動くタイミングを間違えると本末転倒です。移動中はシャッターが切れないので、プレー中に動くのは避けます。
移動するのは、基本的に攻守交替の合間です。この時間なら決定的な場面はまず起きませんし、選手も動いているので視界をふさぐ心配も少なくなります。
そのうえで、次のような目安を持っておくとスムーズです。
- 味方の攻撃 → 拠点①(自陣ベンチ側の応援席)
- 味方の守備 → 拠点②(フェンスの切れ目)
- 試合が折り返しを過ぎたら → 拠点③(相手応援席側)へ移動
3つ目がポイントです。前半と後半でグラウンドの反対側に移ってしまうと決めておけば、1試合のなかで自然に両方向からの写真が揃います。
実例:7回制の試合で、4回終了後に反対側へ移動した日
直近であった試合の話です。息子はすでに卒業していますが、ひとつ下の代の子どもたちにとって最後の公式戦だったので、撮影に行きました。
この記事の2枚目と3枚目の写真は、まさにこの日に撮ったものです。

梶原(管理人)
中体連の市大会初日、この日は1試合だけでした。ベンチは3塁側だったので、最初は3塁側の応援席で他の保護者と一緒に応援しながら撮っていました。ただ、同じ角度からの写真が何度も続くより、1試合でいろんな角度から撮ったほうが見ごたえがあると思っていたんです。
それで、攻撃のときはバッターボックスがよく見える自分たちの応援席で、守備のときは少しバックネット寄りに移動して、フェンスやネットがない場所から撮っていました。
中学生の試合は7回制です。ちょうど折り返しにあたる4回が終わったところで、1塁側——つまり相手応援席側へ移動しました。

梶原(管理人)
なるべく邪魔にならないよう後ろのほうで撮っていましたが、これが本当にこちらに来てよかった!
まず、バッターボックスがさっきまでとは反対方向で撮れるので、構えたときに選手の顔が写るようになります。そして何より、ヒットを打ったときや点が入ったとき、ピンチのときに、それまで撮れなかったベンチが撮れたことです。ベンチにいる子どもたちの笑顔や真剣な表情を何枚も残せました。
ほかにも、監督が子どもたちと話しながら指示を出している瞬間や、応援席の保護者のみなさんも撮ることができて。本当に満足のいく撮影になりました。
この日の収穫を整理すると、反対側でしか撮れなかったものが4種類ありました。
| 撮れたもの | 自陣側からは撮れない理由 |
|---|---|
| 構えた打者の顔 | 自陣側からは背中側からのアングルになる |
| ベンチの子どもたちの表情 | 自陣ベンチは真横か背後になり、顔が見えない |
| 監督の指示の場面 | 同上。正面から向き合う位置に立てない |
| 応援する保護者の姿 | 同じ側にいると、全体を写せない |
とくに大きいのが2つ目です。得点が入った瞬間のベンチは、反対側からしか撮れません。試合の感情がいちばん出る場所なのに、自陣側にいる限り一生撮れないままになります。
太陽の向きは、ほぼ選べない
撮影の解説では「順光になる位置に立ちましょう」とよく言われます。理屈としては正しいのですが、少年野球ではあまり役に立ちません。
理由はグラウンドや球場の向きによって、立てる位置が自動的に決まってしまうからです。
保護者が入れる場所は限られていますし、そこから大きく動くことはできません。太陽の位置を基準に立ち位置を決める、という選び方は現実的ではないのです。
私が意識するのは、あまりに逆光で顔がまったく写らないときだけ、少し位置をずらすという程度です。それも大きくは変えられないので、あとは撮影後の補正で対応することになります。
光を読むことに気を取られるより、撮れるものが多い場所に立つことを優先したほうが、結果的にいい記録が残ると感じています。
まとめ:同じ場所にい続けると、同じ写真が増える
撮影場所を選ぶ自由は、少年野球にはほとんどありません。それでも、使える範囲の中で動くかどうかで、残る記録の厚みは変わります。
攻撃は自陣側で、守備はフェンスの切れ目で。そして試合が折り返したら、思い切って反対側まで歩いてみる。この3か所を回すだけで、1試合分の写真の中身がぐっと豊かになります。
- ✅ 攻撃は自陣ベンチ側、守備はフェンスの切れ目を拠点にする
- ✅ 試合が折り返したら相手応援席側へ。ベンチと監督が撮れるようになる
- ✅ 移動は攻守交替の合間に。太陽の向きは基本的に選べない
次の試合で、一度だけでも反対側まで歩いてみてください。いつもと違う写真が、驚くほど簡単に撮れると思います。
本記事は2026年現在の管理人の実体験に基づく内容です。撮影可能な範囲やルールはグラウンド・大会・チームによって異なります。移動の前に、主催者やチームの指示に従ってください。

