少年野球に子どもを入れると、保護者にも役割が回ってきます。配車、荷物出し、お茶当番。さらに学年ごとの会長や会計といった役職まで。
「野球をやるのは子どもなのに、親のほうが大変」という声を聞くのも、無理のないことだと思います。
私は、その役職を免除してもらいました。シングルファザーであること、そしてチームの写真を撮るという役割を担っていたことが理由です。
ただ、免除されたからといって、グラウンドに来る回数が減ったわけではありません。むしろ逆でした。
この記事では、当番と撮影をどう両立させてきたのか、そして役割を持つことがどういう意味を持ったのかをお伝えします。
- 当番と役職の違い、そして負担の性質の差
- 役職の免除をお願いするときに考えたいこと
- カメラという役割が「居場所」になった話
「当番」と「役職」は、まったく別のもの

息子が小学6年生のとき、市大会決勝の会場に着いた直後です。荷物の準備を手伝う保護者のみなさんを撮影しました。
まず整理しておきたいのが、この2つの違いです。混同されがちですが、負担の性質がまったく違います。
| 当番 | 役職 | |
|---|---|---|
| 内容 | 配車、荷物出し、お茶など | 会長、会計、渉外など |
| 期間 | 割り当てられた日だけ | 1年間ずっと |
| 発生する場所 | 主にグラウンド | 平日夜や自宅にも及ぶ |
| 撮影との両立 | 日によっては可能 | 生活全体を圧迫する |
当番は、割り当てられた日にやればいいものです。一方で役職は、1年を通して責任が続き、平日の夜や自宅の時間まで入り込んできます。
連絡の取りまとめ、集金、他チームとの調整。グラウンドにいない時間にも仕事が発生します。
「保護者の負担」とひとくくりに語られがちですが、この2つは分けて考えたほうがいいと思っています。免除をお願いするときも、どちらの話なのかで進め方が変わってきます。
私は、役職だけを免除してもらった
私の場合、会長や会計といった役職は免除してもらいました。一方で、配車当番の割り当てはずっと行われていました。当番までなくしてもらったわけではありません。
免除をお願いした理由は2つです。

梶原(管理人)
正直ベースで話すと、シングルファザーですし、通勤も片道1時間半かかる場所まで行っているので、これ以上の業務は厳しいと感じていました。それと、専属カメラマンとしてみんなの写真を撮ってるから、それに免除して許して(笑)、という気持ちもありましたね。
免除してもらったことについては、素直に「ありがとうございます」という感情でした。
ここで大事だったのは、「できないこと」を伝える前に、「やっていること」があったことだと思います。
単に「忙しいのでできません」だけでは、話は通りにくいかもしれません。
チーム全員分の写真を撮って配るという役割を、すでに引き受けていた。だからこそ、周囲も納得しやすかったのだと感じています。
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免除をお願いするときに考えたいこと
これはチームによって事情がまったく違うので、正解のある話ではありません。それでも、私の経験から言えることをいくつか挙げておきます。
できることを先に示す
免除は「引き算」のお願いです。それだけを持ち込むと、他の誰かの負担が増える話になってしまいます。何かを担っている状態で相談するほうが、話は進みやすいと思います。
カメラでなくても構いません。スコア、道具の管理、遠征の運転。自分が無理なく続けられる形での貢献が何かひとつあれば、それが交換材料になります。
事情のすべてを説明する必要はない
家庭の事情、仕事の事情。細かく話すべきかどうかは、その人が決めていいことです。「毎週の継続的な業務は難しい」という事実だけでも、伝わる相手には伝わります。
関係性が土台になる
私の場合、他の保護者のみなさんとの関係がとても良好でした。文句を言われることもまったくありませんでしたし、むしろ「毎試合、毎試合ありがとね!」と声をかけていただけて、こちらこそありがたい気持ちでした。
これは運が良かった面もあります。ただ、写真を配り続けていたことが、関係を作る側面もあったと思っています。役割を果たすことと、関係が良くなることは、切り離せないものでした。
⚠️ 重要ポイント:免除は「借り」ではない
役職を免除してもらうと、申し訳なさを感じてしまう方もいると思います。ただ、チームの運営はできる人ができることを持ち寄るという形で成り立っています。役職を担う人、送迎を担う人、記録を担う人。形が違うだけで、どれも同じくチームを支えています。引け目を感じすぎず、自分の担当を全うすることのほうが大事だと思います。
当番でない日も、結局グラウンドにいた

息子が小学6年生のとき、公式戦での応援席です。フェンス越しに我が子を見守る姿や、水分の準備をしているお母さんたちを撮影しました。
ここが、自分でも少し不思議なところです。役職を免除してもらったのに、グラウンドに来る頻度はまったく減りませんでした。
配車当番に当たっていなくても、公式戦はもちろん撮影のために自分の車で会場まで行っていました。
練習試合も、仕事などの用事がない限りほぼ全て参加しています。当番かどうかは、行くか行かないかの理由になっていませんでした。

梶原(管理人)
やっぱり当番に関わらず、息子が頑張っている、この小学校・中学校の思い出は見ておきたいと思ったんです。それに、単純に試合を見て応援するのも楽しかった。
毎週休みもなくクタクタになっていましたが、とても充実した日々を送っていました。
当番の話をしていると、どうしても「負担をどう減らすか」という方向に傾きがちです。ただ、私の場合は減らした先に、自分から通う日々があったということになります。
免除してもらったのは、余暇を作るためではありませんでした。続けられる形にするためだったのだと思います。
カメラという役割が、居場所になった
もうひとつ、当時を振り返って思うことがあります。
私は野球経験者ではありません。息子が入団した当初は、保護者のみなさんと気兼ねなく話せるほどの関係性もありませんでした。
グラウンドにいても、どこにいればいいのか分からないという感覚があったのを覚えています。
そこで写真を撮るようになり、それを配るようになった。すると、自分の立ち位置がはっきりしました。「自分の居場所が見つかった」という感覚です。
役割があると、そこにいる理由ができます。理由があると、通うことが苦にならなくなる。
そして続けるうちに、感謝の言葉をかけてもらえるようになる。役割・居場所・関係性は、順番につながっていました。
もし今、グラウンドで居心地の悪さを感じている方がいるなら、何かひとつ役割を持ってみることをおすすめしたいです。
それがカメラである必要はありません。ただ、何かを担っている人は、その場にいることが自然になります。
毎週クタクタでも、続けられた理由

息子が中学1年生のとき、試合後のお昼休憩の1枚です。1年生だけで参加した試合で、雰囲気もリラックスしていました。
中学時代で唯一、試合以外のオフショットが撮れた写真でもあります。貴重で、いちばん好きな1枚です。
土日はグラウンド、帰ってきたら写真の整理と共有。平日は片道1時間半の通勤。今振り返っても、よく続いたと思います。
それでも「しんどかった」で終わらないのは、そこに子どもたちの成長があったからです。
1年前の写真と見比べると、体つきも、表情も、プレーの質も変わっている。その変化を毎週見られる場所に、自分がいた。
当番も、役職も、撮影も、形が違うだけで「その場にいる理由」を作ってくれるものだったのだと思います。負担として数えれば重い。
ただ、通う理由として数えるなら、それはむしろありがたいものでした。
まとめ:自分が続けられる形を、自分で作る
保護者の負担をどう扱うかに、正解はありません。チームによって仕組みも違いますし、家庭の事情も人それぞれです。
ただ、「全部やる」か「何もやらない」かの二択ではないということは、お伝えしておきたいと思います。
役職は難しくても当番はできる。当番が難しくても記録は残せる。自分が続けられる形を見つけて、それを正直に伝える。それでチームは回ります。
- ✅ 当番と役職は負担の性質が違う。分けて考える
- ✅ 免除をお願いするなら、できることを先に示す
- ✅ 役割があると居場所ができ、通うことが苦でなくなる
そして何より、子どもがグラウンドにいる期間は驚くほど短いということです。小学校の6年間も、中学校の3年間も、過ぎてしまえばあっという間でした。
当番であろうとなかろうと、その場にいた時間は、あとから必ず宝物になります。
本記事は2026年現在の管理人の実体験に基づく内容です。当番や役職の仕組みはチーム・地域によって大きく異なります。実際の相談にあたっては、所属チームの状況にあわせてご判断ください。

