「いまだ!」と思ってシャッターを押した。ところが、あとで写真を見てみるとその瞬間が写っていない。
バットは振り終わっているし、ボールはもうどこかへ飛んでいってしまっている。
撮り始めた頃、これが本当に多かったと思います。そして正直にお伝えすると、10年撮り続けたいまでも、ズレることのほうが多いくらいです。
この記事は「こうすれば必ず撮れます」という話ではありません。ズレるのが前提だという話と、それでも確率を上げていく方法についてお伝えします。
- 10年撮ってもズレが消えない理由
- それでも成功率は確実に上がっていくという話
- 感覚を掴むために、練習試合を使うという方法
10年撮っても、ズレるほうが多い

息子の1つ下の代の中体連市大会1回戦の写真です。1回裏の攻撃で1番キャプテンが士気を高めるツーベースとなるクリーンヒットを放ちました。
まず、この記事の前提をお伝えしておきます。

梶原(管理人)
ズレることは、もちろんしょっちゅうあります。むしろ確率的には、そっちのほうが多いかもしれません。
それでも、これまで1試合に1回だけドンピシャで撮れていたものが、2回になった、3回に増えたということもあります。初期に比べれば、確実にレベルと感覚は上がってきていると思っています。
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいことかもしれません。ズレをなくすことはできません。増やせるのは、成功する回数だけです。
1試合に1回だったものが3回になる。それでも、押した回数の大半は外しています。それが普通なのだと思って撮るほうが、続けやすいと感じています。
掴めたと感じたのは、5〜6年目のこと
では、どのくらいで感覚が掴めるのか。私の場合は息子が中学に入ったあたりでした。
小学5、6年になって試合に頻繁に出るようになり、撮影する機会も回数も増えてきて、ようやくという感じです。撮り始めてから5〜6年かかっていることになります。
ずいぶん長いと思われるかもしれません。ただ、これには理由があります。低学年のうちは試合数も出番も少なく、撮る機会そのものが限られていたからです。
つまり年数ではなく、シャッターを押した回数の問題だと思っています。毎週撮れる環境にある方なら、もっと早く掴めるはずです。
掴んでも、毎回同じようにはいかない

息子の1つ下の代の公式戦準決勝を撮影した場面です。この1枚を含め、連写で撮った前後の写真すべてにボールが写っていませんでした。
自分であとから見返しても、ヒットだったのか、そもそもボールが当たったのかわかりづらい写真になっています。
「掴めた」と感じたあとも、思い通りにはいきません。

梶原(管理人)
掴めたかなと思って、そのイメージで押してみても、やはり遅れていたり。逆に早すぎて、大事なボールが当たった場面を撮り損ねていたり。あるいは連写の枚数が増えすぎて、削除する枚数が増えたり。
掴めたと思っても、毎回同じクオリティーを保つのは正直難しいなと感じました。
なぜ安定しないのか。原因ははっきりしています。こちらの感覚は同じでも、相手が毎回違うからです。
- ピッチャーのボールのスピードが違う。速い投手なら、同じ感覚では間に合わない
- バッターごとにタイミングが違う。構えも、始動も、振り出しの速さも一人ひとり別
- 同じ子でも、その時々でフォームが変わる。調子や成長によって変化していく
つまり覚えるべき「正解のタイミング」がひとつではないということです。だから何年撮っても、毎回わずかに調整が必要になります。
そしてもうひとつ。同じカメラを使い続けていても、シャッターのタイミングや連写性能によってズレは生まれます。機材を変えなければ解決するという話でもないのが、正直なところです。
いちばん悔しいのは「打ったのか分からない写真」
ズレたときに何が起きるか。ただ写りが悪くなるだけではありません。
打席の写真でよくあるのが、こういうケースです。「来た!」と思って押しても、写っているのは当たる直前か、振り切った後。ボールが画面に入っていない。
すると何が起こるか。写真だけを見たときに、ヒットを打ったのかどうか分からないのです。
これが、その子の一振りで逆転した場面や、決勝点になった場面だったりします。試合の中でいちばん大事な瞬間なのに、写真からはそれが伝わらない。
そういうときは、すごく悔しい!という気持ちになります。
ボールが写っているかどうかは、単なる見栄えの問題ではありません。その1枚が「打った証拠」になるかどうかを分けます。
だからこそ、インパクトの瞬間にこだわる価値があるのだと思っています。
ズレをなくすのではなく「少し先に押す」
では、どうすれば確率が上がるのか。基本の考え方はひとつです。
ズレる分だけ、少し早く押す。
「いま」と思ってから押すのではなく、「もうすぐ来る」と思った時点で押し始める。
人の反応にも、カメラが記録するまでにも時間差があるので、その分を見越しておくということです。
| 撮りたい瞬間 | 押し始めるタイミング |
|---|---|
| バットに当たる瞬間 | 「振りそうだ」と感じた時点 |
| 投手のリリース | 振りかぶり始めたあたり |
| 外野手の捕球 | 落下点に入って構えた時点 |
| 本塁でのクロスプレー | 送球が返ってくる前から本塁を狙う |
共通しているのは、すべて「起きる前」から動いているということです。プレーが起きてから反応したのでは、どうやっても間に合いません。
⚠️ 重要ポイント:連写は保険であって、狙いの代わりではない
「連写すればいい」と思われるかもしれません。実際、連写はズレを吸収する有効な手段です。ただし押し始めるタイミングが遅ければ、何枚撮っても間に合いません。振り終わってから押し始めれば、インパクトは絶対に写らないからです。また、枚数が増えるほど選別も重くなります。狙って押したうえで、念のため数枚。この順番が理想だと思っています。
結局は、練習試合で場数を踏むしかない
ここまで書いてきて、結論はこうなります。何度も何度も撮り続けて、タイミングを取る練習をするしかありません。
相手のスピードもフォームも毎回変わる以上、「この設定なら大丈夫」という正解は存在しません。そのつど合わせていく感覚を、体で覚えるほかないのです。
だからこそ、練習試合を使うことをおすすめします。
公式戦は一度きりで、撮り直しがききません。失敗したくないという気持ちが働きますし、実際に大事な場面を逃せば悔いが残ります。感覚を掴むための実験には向いていません。
その点、練習試合なら気楽に試せます。試してほしいのは、こういうことです。
- いつもより早く押してみる。どのくらい早めるとちょうどよくなるか
- 投手ごとに変えてみる。速い投手と遅い投手で、感覚がどう違うか
- 撮った直後に確認する。何枚目に写っていたか、どのくらいズレていたか
とくに大事なのが3つ目です。「押したつもり」と「実際に写ったもの」の差を、その場で見比べる。この繰り返しでしか、感覚は補正されていきません。
⚠️ 重要ポイント:失敗を恐れず、バシャバシャ撮る
上手に撮ろうとするほど、慎重になって押すのが遅れます。特に始めたばかりの頃は、失敗を恐れずどんどん撮ってみるほうが上達が早いと思います。データは消せますし、練習試合なら誰にも迷惑をかけません。枚数を撮った人ほど、タイミングは早く掴めます。
まとめ:ズレる前提で、成功を1回ずつ増やす
10年撮っても、ズレるほうが多い。それが正直なところです。相手のスピードもフォームも毎回変わるのだから、完全に安定させることは難しいのだと思います。
それでも、1試合に1回だったものが2回になり、3回になる。確率は確実に上がっていきます。それが分かっていれば、外した1枚に落ち込みすぎずに済みます。
- ✅ ズレは消えない。増やせるのは成功する回数だけ
- ✅ 「起きてから」ではなく「もうすぐ来る」で押し始める
- ✅ 練習試合で試して、撮った直後に確認する
そして、これは撮り続けるほど確実に上手くなる部分です。機材を買い替えなくても、設定を極めなくても、場数を踏めば縮まっていきます。
失敗を恐れずバシャバシャ撮ってみてください。そのうち、狙った瞬間が写るようになります。そうなると撮影がどんどん楽しくなります。
本記事は2026年現在の管理人の実体験に基づく内容です。カメラの反応速度や連写性能は機種・設定によって異なります。

