少年野球で写真を撮るときのマナーは、以下の5つが基本です。
- 応援席の後ろで撮る
- 座っている人の前を通らない
- 移動はプレーが止まったときにする
- 他のカメラマンの前に出るなら一言かける
- 相手チーム側では控えめにする。
撮った写真の共有範囲にも気を配ります。10年撮り続けてきて思うのは、技術より先に効いてくるのは、グラウンドでの振る舞いだということです。
どれだけいい写真が撮れても、周りに迷惑をかけていたら続けられません。逆に、うまく撮れなくても、その場にいることを許されていれば撮り続けられます。
この記事では、私がグラウンドで気をつけていることを、場面ごとに具体的にお伝えします。
どれも難しいことではありません。ただ、意識しているかどうかで変わってくる部分だと思っています。
- 撮る場所と、移動するタイミング・通らない場所
- 他のカメラマンとの距離の取り方と、声のかけ方
- 相手チーム側や球場で撮るとき、写真を共有するときの配慮
基本は「みんなの後ろで撮る」こと

息子の1つ下の代の公式戦に撮影に行ったときの写真です。右上に、応援席の邪魔にならないように後ろで撮影しているカメラマンがいます。
私が心がけていることを一言でまとめると、撮っている人がいることを、周りに意識させないということになります。
これは意外と成立しやすいのです。理由は、カメラマンと応援する保護者では、そもそも立ち位置が違うからです。
- 撮影する人は、立って、動きながら撮る
- 応援する人は、席に座って観戦する
つまり、後ろのスペースで撮っていれば、お互いに邪魔になりません。座っている人の視界をさえぎることもなく、こちらも自由に動けます。
だから私は、基本的にみんなの後ろにいます。前に出ようとしないだけで、ほとんどの問題は起きません。
応援席の前を通らない
そのうえで、いちばん徹底しているのがこれです。座っている保護者の前を、なるべく通らないこと。
試合を見ている人の前を横切れば、その瞬間だけとはいえ視界をふさぎます。その一瞬に得点が入るかもしれません。自分の子の打席かもしれません。
移動するときは、少し遠回りになっても後ろを回るようにしています。数秒余計にかかるだけですし、それで誰も嫌な思いをしないなら安いものです。
動くのは、プレーが止まっているとき
移動するタイミングも決めています。攻守交替や給水タイムなど、プレーが止まっているときです。この配慮には、2つの意味があります。
ひとつは、周りへの配慮です。プレー中に人が動けば、視界に入って気が散ります。全員が同じタイミングで動いている攻守交替なら、目立ちません。
もうひとつは、自分のためでもあります。移動中はシャッターが切れません。プレー中に動けば、その間の写真は残らないことになります。
つまり、周囲への気遣いと撮影の効率が、ここでは一致しています。プレーが止まっているときに動く。これを守るだけで、両方が満たされます。
フラッシュは使わない、三脚も立てない
機材の使い方にも、守るべきことがあります。
まず、フラッシュは使いません。ピッチャーやバッター、野手の目に光が入れば、ボールが見えなくなり、けがにつながるおそれがあります。
屋外の試合なら、そもそもフラッシュがなくても明るさは足ります。私も10年間、試合でフラッシュを使ったことはありません。
次に、三脚は立てません。応援席の通路や後ろのスペースをふさぎ、つまずく原因にもなります。
大会や球場によっては、三脚の使用やフェンスへのカメラの固定を禁止しているところもあります。私は一脚も三脚も使わず、10年間手持ちで撮っています。
他のカメラマンのフレームに入らない
グラウンドには、自分以外にもカメラを構えている保護者がいます。ここでの配慮は、とくに大事だと思っています。
立ち位置を決めるとき、私は2つのことを同時に考えています。
- ここなら他の人の邪魔にならないか
- ここなら自分の撮りたい構図が撮れるか
周りを見ながら、この両方を満たす場所を探します。撮りたい場所が誰かのフレームに入る位置なら、そこは選びません。
どうしても前に出たいときは、声をかける
とはいえ、どうしてもその位置から撮りたい場面はあります。そういうときは、事前に声をかけます。
「ちょっと前に行って撮影してもいいですか?」
これだけです。ひとこと聞いて、許可をもらってから動く。断られたことはありませんし、聞いておけばお互いに気持ちよく撮れます。
この一言が言えるかどうかは、大きいと思っています。誰でも、自分の子やチームを撮りたい気持ちは同じです。
だからこそ、譲り合いと気遣いが必要な場面なのだと思います。
⚠️ 重要ポイント:声をかけられる側になったときも同じ
自分が先に場所を確保していて、他の方から声をかけられることもあります。
そのときは快く譲るようにしています。
撮影の場所は誰かのものではありませんし、同じ立場の人同士です。
譲ってもらった経験があるからこそ、自分も声をかけやすくなります。
相手チーム側では、リアクションを小さくする

先ほどの写真と同じ日の大会で撮影したベンチの様子です。相手チーム側から撮ったことで、自分たちのベンチを正面から撮れました。
得点を上げてみんなで喜んでいる写真は、こちら側でしか撮れません。
いちばん気を使うのが、相手チームの応援席側で撮るときです。そこは相手の保護者が応援している場所で、こちらは場所を譲ってもらっている立場になります。
ここまで書いてきた配慮を、さらに強く意識します。具体的には、こうしています。
- 端のほう、後ろのほうで撮る。前や中央には出ない
- 荷物を広げない。使う場所を最小限にする
- カメラを向ける方向に気をつける。相手チームの子や保護者を意図せず撮らない
- 相手ベンチを望遠で狙わない。サインや指示の様子を撮っていると思われるような向け方はしない
そしてもうひとつ、これは自分でも意外だったのですが、味方がチャンスをつかんだり、ヒットを打ったりしたときのリアクションを、なるべく小さくしています。
相手の応援席の真ん中で自分のチームの得点を喜ぶのは、さすがに気が引けます。正直なところ、自分自身が気まずいというのもあります。
自陣側にいるときは「行けーー!」と叫びながら撮っていますが、反対側ではぐっとこらえる。場所によって、応援の仕方を変えているということになります。
球場ではベンチや待機場所に注意する
球場での試合では、保護者は応援席にしか入れません。そのぶん、グラウンド内で問題が起きることはあまりありません。
ただし、球場の構造によっては注意が必要です。応援席の隣がベンチだったり、別のチームの待機場所になっていたりすることがあります。
そういう場所では、子どもたちや他の保護者の邪魔にならないよう、ひと声かけたうえで、静かに撮ります。
立入禁止の場所に入らないこと、通路や階段に立ち止まって人の通り道をふさがないことも、球場では特に意識しています。
試合前の集中している時間かもしれませんし、監督の指示が出ている最中かもしれません。
そこは彼らの場所であって、撮影のための場所ではないという意識を持つようにしています。
撮った写真は、共有の範囲にも気を配る
マナーは、グラウンドを出たあとも続きます。私が撮った写真を共有しているのは、チームの保護者グループLINEのアルバムだけです。SNSなど外部には出しません。
写っているのは、ほかの家庭のお子さんや保護者です。どこまで共有するかを先に決めて、その範囲の外には出さない。
撮る側が守るべきことのひとつだと思っています。相手チームの子が写り込んだ写真も、共有する前に外しています。
もしSNSなど外部に出す場合は、さらに注意が必要です。
写真に残る位置情報、ユニフォームの名前、車のナンバーなど、チームや家庭が特定できるものが写っていないかを確かめ、写っている子の保護者の了解を取ってからにしてください。
「邪魔になっていない」が、いちばんの評価
最後に、正直なところをお伝えします。こうした配慮について、他の保護者から「助かっている」と言われたことはほとんどありません。
ただ、それでいいのだと思っています。みんなの後ろで静かに撮っているので、そもそも邪魔になっていないからです。
振る舞いへの配慮は、うまくいっているときほど気づかれません。褒められるようなことではなく、問題が起きないという形でしか表に出ないものです。
逆に言えば、何も言われていないということは、うまくいっているということでもあります。
10年間、撮影について何かを言われたことがない。それが答えなのだと思っています。
まとめ:少年野球の撮影マナーは、技術より先に身につける
撮影の腕は、続けていれば上がります。設定も、立ち位置も、タイミングも、場数を踏めば身につきます。
ただ、その場にいられなくなったら、上達する機会そのものがなくなります。だから振る舞いは、技術より先に来るものだと思っています。
- ✅ 応援席の後ろで撮る。座っている人の前は通らない
- ✅ 移動はプレーが止まっているときに。フラッシュと三脚は使わない
- ✅ 他のカメラマンのフレームに入らない。前に出るなら一言かける
- ✅ 相手応援席では、後ろの端で、リアクションも控えめに
- ✅ 共有はチーム内に限る。範囲の外には出さない
グラウンドは、撮影のための場所ではありません。子どもたちが野球をして、保護者が応援する場所です。
私たちはそこに、カメラを持ち込ませてもらっている。その意識があれば、たいていのことは判断できます。
次の試合では、移動するたびに「いまプレーは止まっているか」「誰かの前を通らないか」を一度だけ確かめてみてください。
本記事は2026年現在の管理人の実体験に基づく内容です。撮影可能な範囲やルールは、会場・大会・チームによって異なります。実際の撮影にあたっては、主催者やチームの指示に従ってください。写真の共有にあたっては、所属チームのルールをご確認ください。
※掲載写真は、個人が特定できないよう加工しています。

