試合写真の現像を時短するなら、試合写真専用のプリセットを作って、全枚数に一括で適用するのが近道です。
1枚ずつ仕上げていた作業が、「選ぶ」と「トリミング」だけになります。
コツは、プリセットには写真ごとに変わらない調整だけを入れること。そして天気など条件が同じ写真ごとに適用することです。
私はこの方法で、1試合400〜500枚の編集が1時間かからずに終わるようになり、夕方帰宅して、その日の夜にはチームのLINEへ共有できるようになりました。
この記事では、プリセットの作り方と適用のしかたをまとめたうえで、私がPhotoDirectorで実際に使っている10項目の設定値をすべて公開します。
共有が何日も遅れていた頃から、どう変わったのかもお伝えします。
- 時短につながるプリセットの作り方と、一括適用のしかた
- 少年野球の試合写真向けプリセットの具体的な設定値
- 共有が何日も遅れていた状態から、当日夜に共有できるようになった流れ
プリセットで時短する仕組み
プリセットは、明るさや色合いなどの調整をひとまとめにして保存したものです。
一度作っておけば、次からは呼び出すだけで同じ調整を何百枚にでもかけられます。
プリセットの作り方
- その日の代表的な1枚を選ぶ。極端に明るい・暗い写真ではなく、よくある明るさの写真にする
- その1枚を好みの仕上がりに調整する
- 調整内容をプリセットとして保存する。名前は「野球用_晴れ」のように条件が分かるものにする
- 5枚ほどに当てて確認してから、全枚数に適用する
PhotoDirectorでは、調整パネルの下部にある「プリセットを保存」のボタンから、名前をつけて登録できます。
Lightroomなど、保存するときにプリセットに含める項目を選べるソフトもあります。その場合は、次に書く「入れないもの」のチェックを外して保存します。
一括で適用する。読み込み時に自動でかける方法もある
プリセットができたら、取り込んだ写真を全枚数選んで一括で適用します。ソフトによっては、1枚に調整した内容を他の写真に同期させる機能もあります。
さらに時短の方法として定番なのが、写真を読み込むときにプリセットを自動で適用する設定です。
Lightroomなどでは、パソコンに取り込んだ瞬間にベースの補正が済んだ状態になります。
私が使っているPhotoDirectorでは、写真を読み込んだあとに、適用する写真を選んで手動でプリセットをかけています。
全枚数を選んで一括で適用するだけなので、この工程は数分で終わります。今のところ不便は感じていません。
取り込みと補正を1回で済ませたい方は、お使いのソフトに読み込み時の自動適用があるか確認してみてください。
プリセットに入れないもの:写真ごとに変わる調整
プリセット作りでよく言われるのが、露光量とホワイトバランスはプリセットに含めないという考え方です。
どちらも撮った場所や時間で写真ごとに変わるので、全枚数に同じ値をかけると、かえって合わない写真が増えるからです。
野球の写真は、特にこの差が大きくなります。日向のバッターボックスと、日陰のベンチでは、同じ試合の中でも1コマごとに明るさが違います。
雲が切れたり日陰に入ったりすれば、光の色も変わります。露光量やホワイトバランスを一律にかけると、明るかった写真はさらに明るく、暗かった写真は暗いまま、という差がかえって広がってしまいます。
私のプリセットも、ホワイトバランス(色温度)は入れていません。カメラ側もホワイトバランスはオートのままで、現像でも触らない運用です。
露光量は入れていますが、+0.11とごくわずかです。全体をほんの少し持ち上げる程度にとどめ、大きく明るさを変えるのはプリセットではなく、写真ごとの手直しに回しています。
条件が同じ写真ごとに適用する
プリセットは、光の条件が同じ写真にまとめてかけると失敗が少なくなります。晴れの日と曇りの日では、同じ設定でも仕上がりがまったく違うからです。
私は「野球用_晴れ」のように天候別に2〜3種類を用意し、その日の天気に合わせて1つを選び、基本的には同じプリセットを全枚数にかけています。
より細かくやるなら、日向で撮った写真と日陰で撮った写真のように、光の条件ごとにグループに分けて、それぞれ別のプリセットをかける方法もあります。
ただ私の場合は、天候で1つ選んで全枚数にかけ、合わない写真だけを後から直すほうが結果的に速いと感じています。
少年野球の試合写真専用プリセット:実際の設定値(PhotoDirector)
私の好みは、露出がやや明るめで、コントラストが適度に効いた写真です。そのテイストで作った、試合写真専用のプリセットの設定値がこちらです。
| 調整項目 | 設定値 | 意図・効果 |
|---|---|---|
| 露光量 | +0.11 | 全体をわずかに明るく整える |
| コントラスト | +10 | メリハリを出す |
| 明るい(強) | +20 | 空など明るい部分を持ち上げる |
| 明るい | −35 | 白飛びを抑える |
| 中間 | +15 | 顔など中間の明るさを持ち上げる |
| 暗い | +10 | 影の部分を少し持ち上げる |
| 暗い(強) | +5 | 黒つぶれをわずかに緩和 |
| 明瞭度 | +25 | ユニフォームの質感を強調 |
| 自然な彩度 | +20 | 色味を自然に引き出す |
| 彩度 | +5 | 全体の色を少し鮮やかに |
⚠️ 重要ポイント:この数値をそのまま使う前に
この値はα6600で、晴れた日の土のグラウンドを撮った写真を基準にしています。曇りの日や人工芝のグラウンドでは、露光量と彩度が強すぎることがあります。
また、項目名はPhotoDirector特有のものです。他のソフトでは「ハイライト」「シャドウ」などの名称になります。
まずは5枚ほどに当てて、明るすぎないか確認してから全枚数に適用してください。
数値はあくまで私の好みのベースです。まずはこの値をそのまま試して、自分のカメラや好みに合わせて微調整していくのがおすすめです。
ゼロから作るより、たたき台があるほうがずっと早く自分の設定にたどり着けます。
一括適用で、500枚の編集が1時間かからなくなった
私の場合、試合中の削除を経て手元に残るのは400〜500枚ほど。プリセットを使い始めて慣れてくると、この枚数でも1時間かからず編集が終わるようになりました。
かつて何時間もかけていた作業が、です。内訳は、プリセットの一括適用が数分、残りのほとんどが取捨選択とトリミングです。
時間がかかるのは補正ではなく「選ぶ」作業のほうだと分かってから、選別を試合中に前倒しするようになりました。

中学校の県大会で、キャッチャーが腰を沈めて腕を大きく振り上げ、2塁へ送球した瞬間です。
プリセットを一括適用しただけで、芝生の緑、ユニフォームの色、土の色が自然に整っています。
この写真1枚にかけた補正の時間は、ほぼゼロです。プリセットを全写真に一括適用したあと、必要だったのはトリミングと取捨選択だけ。
この県大会も、帰宅したその日の夜のうちに全部共有できました。

梶原(管理人)
当然、プリセットを当てると明るすぎたり暗すぎたりする写真も出てきます。
でも1枚1枚を完璧に仕上げるのではなく、「大多数が許容範囲に収まればOK」という割り切りが大事です。
完璧を目指すほど、共有は遅れていきます。
いちばん大きく変わったのは、共有のタイミングでした。夕方帰宅して、その日の夜にはLINEへ共有できる。
当日中に届くので保護者の方からも驚かれ、「もう送ってくれたの?」と喜んでもらえるのが、続けるモチベーションになっています。
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プリセットを作る前は、共有が何日も遅れていた
ここからは、プリセットにたどり着くまでの話です。

息子が野球を始めてすぐのころ、公式戦で撮った一枚です。ファーストの選手が送球をキャッチしてアウトにした瞬間。
この写真を含む1試合分を、当時はすべてスマホで1枚ずつ確認し、選んでトリミングして共有していました。
有料の現像ソフトもなく、プリセットという考え方すら知らなかった頃です。
試合が長引いて夜遅く帰宅した日、疲れた状態で500枚を1枚ずつ開いていく作業は、正直きつかったです。
土日連続で1日2試合という週は、現像どころか写真を開く気力すら残っていませんでした。
問題は、それが自分の疲れだけで済まないことです。共有が遅れるたびに、「みんな待っているだろうな」という罪悪感が積み重なっていく。
平日は仕事で時間が取れず、写真を送れないまま次の週末の試合がやってくる。撮った写真は溜まる一方で、共有はどんどん後ろにずれていきました。

梶原(管理人)
この写真を撮った試合の後、何時間もスマホとにらめっこして全部処理したのを今でも覚えています。
「ちゃんと届けたい」という気持ちでやっていたんですが、正直しんどかった。
翌日また試合があるのに、夜中まで写真を処理している。あの頃の自分に「プリセットという仕組みがあるよ」と教えてあげたいです。
「完璧な1枚」より「当日中の共有」を優先すると決めた
あるとき、自分の中で運用ルールを見直しました。
補正にこだわり始めたらキリがない。まずは共有が遅くならないことを優先しよう、という考え方に切り替えたんです。

梶原(管理人)
パソコンで見ると少し荒く見えても、みんなが見るのはスマホの画面。あのサイズなら、画質や色味はそこまで気にならないんです。
暗い写真は少し明るくする、遠い選手は顔が見えるようにトリミングする。
それだけでいい。そう思い直してから、編集も共有も格段に速くなりました。
自分のこだわりで自分を縛りすぎると、撮影も現像も苦痛になっていきます。
「十分に伝わる写真を、できるだけ早く届ける」という基準を持つことが、長く続けるコツだと感じています。
その基準を形にしたのが、試合写真専用のプリセットでした。
⚠️ 重要ポイント:スマホの画面で見ることを基準にする
保護者がLINEで写真を見る端末は、ほぼスマートフォンです。パソコンの大きな画面で粗く見えても、スマホでは気にならないことが大半です。
「スマホで見たときに十分きれいか」を判断基準にすると、現像のハードルがぐっと下がります。
まとめ:ベースはプリセットで一括、仕上げは選ぶことに集中する
お父さんカメラマンは、帰宅後も仕事が続きます。グループLINEに共有して、ようやくその日の試合が終わります。
無理にその日のうちに共有しなければならないわけではありませんが、プリセットという仕組みがあれば、罪悪感を抱えることなく当日中に届けられます。
- ✅ 代表的な1枚を調整してプリセットに保存し、5枚で試してから全枚数に一括適用
- ✅ ホワイトバランスはプリセットに入れない。露光量はごくわずかにとどめる
- ✅ 天候別に2〜3種類用意し、その日の天気で1つ選んで全枚数にかける
- ✅ 設定値はこの記事の表をたたき台に。自分のカメラと好みで微調整する
- ✅ 「スマホで十分きれいか」を基準にし、仕上げは取捨選択とトリミングに絞る
次の試合の写真で、まずは代表的な1枚を調整してプリセットに保存してみてください。それを全枚数にかけた瞬間、現像にかかる時間の感覚が変わるはずです。
本記事は2026年現在の管理人の実体験に基づく内容です。ソフトの仕様は変更になる場合があります。最新情報は各ソフトの公式サイトでご確認ください。
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